誰もが知るアマゾンの本社が米国シアトルにあることはご存知の方も多いと思いますが
アマゾンの第2本社の建設場所をどこにするかで揉めていたことをご存知ですか?
ビジネスに携わる方であればアマゾンと仕事ができるだなんて喉から手が出るほど
美味しい話かと思いきや、そういう単純な話ではないようです。
昨年末2018年11月13日にアマゾンは第二本社建設地のひとつとして
ニューヨーク州のクイーンズ区ロングアイランド・シティに1度は決定したものの
建設予定地であるニューヨーク州クイーンズ地区の反対派の働きにより
2019年2月に入りその決定が白紙になってしまいました。
今回はその背景や理由について調べてみました。
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アマゾンがニューヨークから反対!?
アマゾンは現在ワシントン州シアトルに本社を構えていますが、数年前から
第二本社建設計画を発表し250以上の自治体から誘致を受けていたところ
2018年11月13日についに
・ニューヨーク州クイーンズ地区ロングアイランドシティ
・ワシントンDC北部のアーリントン
に建設することを発表しました。
ところがその2日後には、ニューヨーク州クイーンズの建設予定地付近にて
地元住民を中心に100人以上がデモ活動を始めたのです。
ニューヨーク州クイーンズエリアは、NY州でもっとも広い地区で、マンハッタンから
川を挟んだ反対側のエリアです。
※地図の赤丸のエリアがアマゾンが第二本社の建設地として決定していたエリア
ロングアイランドシティ付近は元々は少し治安が悪く寂れた雰囲気の地域でしたが、
最近は開発が進みニューヨークまで電車でアクセスできることやニューヨーク中心部
にくらべて地価がやすいことから特に多くの移民やNYで働くファミリーの住居地として
人気のエリアとなっています。
NY中心部から2、30分で行けて街並みも綺麗で住みやすそうな場所でしたよ〜!
アマゾンがニューヨークへの第2本社の建設地を断念した理由は?
そんなロングアイランド付近の地元住民を始め、ローカルの政治家もこぞってアマゾンの
第二本社建設に反対したのはなぜだったのでしょうか?
その理由は主に以下の5点にまとめられます。
①アマゾンが来ることにより、もともとある地域のビジネスの時給や賃金等が引き下げられる可能性がある。
②アマゾンの高所得者が流入したり、投機目的の購入者が増えることでマンションの価格や家賃などが引き上げられ、
以前からの住民が賃貸を払えずに出て行かざるを得なくなる。
③アマゾンの労働環境が悪いという報道があり、地域ビジネスへの悪影響が懸念される。
④学校や公共施設が不足し、元々の住民や学童に悪影響が及ぶ可能性がある
⑤世界で最も利益がある企業であるにも関わらず、自治体から助成金や税金の優遇措置が与えられる
特に批判が大きかったのは⑤で、ニューヨーク州がアマゾンの第二本社建設地として
誘致する条件として、自治体から約30億ドル(約3300億円)の優遇措置をとる
ということに住民や地元の政治家が反対したんですね。
アマゾン側からしてみれば、第二本社建設により2万5000以上の多くの
新たな雇用を生み出す地元にとっても“チャンス”とも取れる計画で、
250以上の自治体から「来て欲しい!」と誘致されているにも関わらず、
反対デモまで起こってしまう地域をわざわざ選ぶ必要もないとのことだったのでしょうね。
なお、アマゾンの声明ではこのように説明しています。
「世論調査では、70%のニューヨーカーが私たちの計画と投資をサポート
しているのに州議会議員やローカルの政治家が私たちの進出に反対し、
計画を進めるためにロングアイランドシティの将来に必要な関係を築く
こともしないと、言明したためだ」
(引用:Business Insider Japan)
この“ローカルの政治家”の一人でアマゾンのロングアイランドへの進出に反対していた政治家にアレクサンドリア・オカシオコルテスさんがいます。
「経済に投資することはもちろん大切ですが、市民や移民のために投資することも同じくらい大切です。なぜアマゾンだけに30億ドルも投資するのでしょうか」
(引用:Business Insider Japan)
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またアマゾンの誘致に尽力を払ったクィーンズ区商工会議所の
トーマス・グレック会頭兼最高経営責任者(CEO)は、
ニューヨークのニュース専門局「NY1」の電話インタビューに応じ、
こう話した。
「ショックで、言葉もない。多数の人が、アマゾンには反対していないのに、少数派のリーダーや当局者が反対して、ビジネスチャンスが失われた」
(引用:Business Insider Japan)
まとめ
いかがだったでしょうか?
本当であれば多くの雇用が生み出されることで、
地元の経済活性化に大喜びしそうな地元の政治家や住民が、
その副作用的なデメリットや自治体による優遇措置について
多くの批判の声を上げ
同じ州の中で誘致組と反対派で対立する形となり
結果アマゾン側がロングアイランドへの第二本社建設計画を
白紙に戻したことで「住民側が勝った」という構造
となりました。
アマゾンの第二本社候補地として、ニューヨークがNGとなったいま、どのような方向性になっていくのか。
これからの動向に注目です。
最後までお詠みいただきありがとうございました!