先日（２０１９年５月５日）、歌手の宇多田ヒカルさんが女性天皇について言及したツイートをして話題を呼んだようですね！
宇多田は「『新しい天皇の即位式の映像見て、人口減少で存続の危機にあるのは経済国家としての日本だけでなくその皇室もだってことに気づいたわ』というくだりから始まるニューヨーク（ビュレット）タイムズ紙の記事を読んで、日本の皇室の長い歴史の中には、女性が天皇だったことが何度もある(8人、10代)と知り驚く」とツイートしている。
このツイートに対し、約4万8000件の「いいね」がされている。また、約600件のコメントが書き込まれ、“女性天皇”についての議論が起こっている。
引用：Yahooニュース
この議論の中で個人的に気になったのが、「女性天皇」はオッケーだけど、「女系天皇」は賛成し難いという意見が多いようでした。
ただ、（お恥ずかしながら・・）ハナはイマイチ「女性天皇」と「女系天皇」の違いがわからなかったので、調べてまとめてみました！
女性天皇を容認すると何が問題点なの？
【図解】現状の天皇制について説明します！
日本は国の象徴として存在する天皇の血筋が２６００年以上も続いている世界唯一の国と言われていますよね！
その世界唯一の歴史的存在である日本国天皇の血筋が存続の危機！？ということで、議論が過熱してきているのです。
まず天皇家の家系図を見てみましょう。
天皇家の家系図引用：宮内庁HP
この中で上皇さま上皇后さまの家系に絞ってみるとこうなります。
天皇家 家系図引用：宮内庁HP
この２家系が議論の的となっているわけですね。
現状の天皇制では、「皇族の中で男系に属する男子が継承する」と記載があります。
日本国憲法
第2条 皇位は、世襲のものであつて、国会の議決した皇室典範の定めるところにより、これを継承する。
皇室典範
第1条 皇位は、皇統に属する男系の男子が、これを継承する。
第2条 皇位は、左の順序により、皇族に、これを伝える。
一 皇長子
二 皇長孫
三 その他の皇長子の子孫
四 皇次子及びその子孫
五 その他の皇子孫
六 皇兄弟及びその子孫
七 皇伯叔父及びその子孫
2 前項各号の皇族がないときは、皇位は、それ以上で、最近親の系統の皇族に、これを伝える。
3 前二項の場合においては、長系を先にし、同等内では、長を先にする。
第3条 皇嗣に、精神若しくは身体の不治の重患があり、又は重大な事故があるときは、皇室会議の議により、前条に定める順序に従つて、皇位継承の順序を変えることができる。
引用：wikipedia
例図で表すとこうなります。
皇位継承順位の例引用：Wikipedia
２０１９年５月から天皇に即位された徳仁（なるひと）天皇陛下と奥様の雅子（まさこ）皇后陛下には一人娘の愛子さまがいらっしゃいますが、現在の制度からすると男系の男子しか継承ができませんので、愛子さまは皇位継承者には該当しません。
ということで現状の継承順位は、
第一継承者は、新天皇の弟・秋篠宮文仁皇嗣殿下（あきしのみや・ふみひと・こうしでんか）
第二継承者はその息子の悠仁親王殿下（ひさひと・しんのうでんか）
となります。
先ほどの図例に当てはめると↓のようになります。
現状の皇位継承順位引用：Wikipedia
過去に女性天皇は８人も存在していた！
では、宇多田ヒカルさんが指摘していたように、過去に女性の天皇は存在していました。
が、それには理由があったのです。
多くの場合は
・政治的な対立を収めるための一時的なピンチヒッター
・皇位継承者（男子）が子どもだったための一時的なピンチヒッター
として、即位した女性天皇たちでした。
そして過去の女性天皇は全員、未亡人か独身で子供はいませんでした。
過去の女性天皇（赤枠）は子どもがいなかったことがわかる
過去の女性天皇（赤枠）は子どもがいなかったことがわかる
過去の女性天皇（赤枠）は子どもがいなかったことがわかる
女性天皇を容認すると何が問題点なの？
結論、「女性天皇」自体はさして問題ではないんです。
上記で述べたように、過去にも何人も女性天皇は存在しました。
（現在の法律上は男系男子の皇位継承者が存在するので、愛子さまが天皇に即位する可能性は今の時点ではないですが。）
何が問題かというと、女性天皇を容認して愛子さまが天皇になり、
将来の愛子さまの子どもが天皇になることが問題になります。
（※何度も言いますが、現状ではなれません！）
これが「女性天皇」と「女系天皇」の違いです。
女性天皇と女系天皇との違いをわかりやすく説明！
ツイッターにわかりやすい画像があったので、引用させていただきます。
女性天皇と女系天皇の違いを磯野家に例えてみた画像引用：ツイッター
結論、父方が皇族であれば、女性が天皇になっても問題はありません。
これが「男系天皇」。
もし、愛子さまが天皇になれば「男系天皇」です。
一方、皇族である父を持たない人物が天皇になること
を（男性でも女性でも）一般的に「女系天皇」と呼んでいるのですね。
そしてそのような天皇は過去に存在しませんでした。
もし愛子さまが女性天皇として即位し、
愛子さまの子供が天皇になった途端に「女系の天皇」となり、
２６００年以上続いた皇族の血筋が終わってしまうのです。
だから「女系天皇」を認めることは皇族の血筋が途絶えることを意味するために、反対する人が多いのです。
合わせて、女性天皇と女系天皇の違いがわかってない人も多く（ハナもそうでした・・・）その上で賛成・反対の意見が世論に反映されていることも問題のようですね。。
まとめ
少しややこしいですが、
・愛子さまが天皇（女性天皇）になってもあまり問題はない
・愛子さまの子供が天皇になる（女系天皇）と
２６００年以上続いた血筋が途絶える
ということでした！
安易に、愛子さまが天皇でもいいじゃん！とか言ってられない事態でした・・汗（反省）
この議論はこれからもますます加熱していくことと思われますが、引き続き動向を追っていきたいと思います。
最後までお読みいただきありがとうございました！
