こんにちは、ハナです♪
吉本興業の闇営業問題について連日報道されていますが、結局芸人11人が無期限謹慎になってしまいましたね。
これを巡っては色々な立場の方が色々な意見をされていましたが、中でも話題になったのは「吉本興業とタレントの間で契約書が交わされていない」ということでした。
一見「えっ?」となってしまう衝撃的な事実ですが、実際のところコンプライアンス的にはどうなの?と思う方も多くいらっしゃるようでした。
そこで、そもそもコンプライアンスとは?ということや契約書を交わすメリット・デメリットについてまとめました!
吉本興業とタレントの間には契約書がない!
ワイドショーに出演中の吉本興業所属の人気芸人の発言などから、吉本興業とお笑い芸人(タレント)の間では契約書がないことが度々話題になっていました。
所属タレントが口々に、ときに不満げに指摘するのは、吉本興業との契約書が交わされていないことだ。たとえば、近藤春菜さん(ハリセンボン)は入江さんが契約解除された直後に番組でそれについて言及している(日本テレビ『スッキリ』2019年6月7日)。また、今回の一件を大きく取り上げた昨日(25日)の番組でも、千原ジュニアさん(千原兄弟)や高橋茂雄さん(サバンナ)が、契約書が交わされていないと明言している(TBS『ビビット』、フジテレビ『直撃LIVE グッディ!』)。(引用:Yahooニュース)
これについては、ハナも正直びっくりしてしまいましたし、専門家を含む世間的にも多くの方の批判を買ってしまいました。
グッディで北村弁護士が「吉本興業は芸人との契約書を作っていない。一般的な契約社会でこんなことはあり得ない。あり得ないことをやっている会社だということは間違いない。そんな会社がコンプラうんぬん言うのはおかしい。」的なことを言っていたがその通りだと思う。
— 沖田ねた (@okitanetaokita) June 25, 2019
まったくその通りです。吉本興業は所属芸人と契約書を交わしていない。雇用契約が曖昧なまま、都合のいいように芸人を使っている。こういう吉本興業のブラック企業体質が、芸人を闇営業に走らせている。吉本の体質こそ大問題。
— Kenji Yumiya (@kenji_yumiya) June 25, 2019
雇用契約書すらないのに「解雇」とか言ってる吉本興業のコンプライアンスとやら…片腹痛い。本日発売の写真週刊誌で事実を暴露されたんでごまかしきれず後手に処分を発表したにすぎない。いまだ記者会見すらやらない。ジャニー喜多川氏の件でダンマリと同様。芸能マスコミは社会性を大きく逸脱している
— 中森明夫 (@a_i_jp) June 25, 2019
ここでよく出てくる「コンプライアンス」という言葉がありますが、そもそもどういう意味なのでしょうか?調べました。
コンプライアンスとは?
コンプライアンスとは英語で「compliance」といい、「法的遵守、ルールを守ること」という意味です。多くの企業や団体・個人が入社・契約を結ぶ際は「法律や企業ルールなどに従うこと」や「反社会勢力と関わりを持つことを禁じる」ことを書面上で約束(契約)することが多いですが、これについて「コンプライアンスに従う」もしくは「コンプライアンスの強化」と言ったりします。
契約書がなくても契約を結ぶことはできるの?
先に結論をいうと、
契約書がなくても契約は存在します。
特に今回の吉本興業問題のようなタレント契約においては、契約書が存在しないことも多いようです。
この場合は信頼関係をもとにした「委任契約」と言えます。
まず大きく分かれてくるのは
・雇用契約 ・・・ 労働者
or
・マネジメント契約 ・・・ 個人事業主
なのか?かという点です。
雇用契約
雇用契約の場合は、労働基準法に基づき一般的に「労働条件通知書の交付が必要」とされています。
さらに就業規則も提示されることが一般的です。
マネジメント契約
一方、所属事務所などにマネジメント業務を委託する場合にも、一般的には書面上で契約内容を明示することが常識とされていますが、必ずしも契約書を交わさなければいけないということではないようです。
個人事業主として仕事を請け負う場合、下請代金支払遅延防止法により、一定規模の親事業者が個人事業主に役務提供委託する際には、下請法3条に定める書面(いわゆる3条書面)を発行する義務があります。しかしながら、プロダクションが主催するイベントの実演を個人事業者たるタレントに委託する行為は「自ら用いる役務の委託」に該当するため下請法3条書面を交付する義務が発生しません。この場合については、「契約書がない」という状態もありうるのでしょう。(引用:サインのリーデザイン)
以上のことから吉本興業に所属する芸人・タレントは「労働者」ではなく「個人事業主」と扱われており、契約書がないことも違法ではないということでした。
ですが本来、書面で交わす契約書はトラブルを回避するために決まりごとや条件を明確化することを目的とされていますから、もしトラブルが発生した場合には一線を引きにくいというデメリットは生じてしまいますよね。
契約書がないことのメリット・デメリットまとめ
上述したように一般的にコンプライアンスを確実に守る・守らせるのことや、条件や決まりごとを明確化するのに一役を担うのが「契約書」になります。
吉本興業と所属芸人・タレントの間では契約書が存在しませんが、現代では企業・個人に限らず契約が存在する時には契約書を交わすことが一般的となっています。
以下に契約書がないことのメリットとデメリットをまとめました。
契約書がない場合のメリット(交わすデメリット)
・自分次第でフレキシブルに動きやすい
・ハンコがないと進まないということがない
(口頭の話し合いのみでも進められる)
・自分の裁量で幅を広げられるチャンスがある
・アルバイトなど他方から収入を得ることに制約がない
・契約条件をまとめ書面化する為の膨大な時間や手間を省くことができる
契約書がない場合のデメリット(交わすメリット)
・トラブルなどが生じた際に基準や前提がわかるため、一線を引きにくい
・時間が経過した場合約束事・条件の内容が不明確になる
・しても良いこと、いけないことが不明確な為、ルールを守りにくい
・金銭の授受がある場合に透明性がなくトラブルに繋がる可能性がある
・反社会勢力などとの関わり禁止を明示しにくい(罰則が不明確)
・契約条件などが不透明なためトラブルに繋がる可能性がある
まとめ
以上、吉本興業と所属タレント・芸人との間に契約書がないことについて、コンプライアンスとは何か?契約書がないメリット・デメリットについてまとめました。
結果として
・契約書なしでも、メリット・デメリットが存在すること
・吉本興業には6000人以上の所属芸人・タレントがいることから今から契約書を交わすことは現実的ではない
・事務所との契約書がなくても成り立ってきた
・契約書がない方が都合が良い人も多い
とのことでした。
そもそも「よしもと所属」という看板を背負える時点でとても大きなメリットを享受しているわけですから、本当の意味で自分の腕が試される世界であり、厳しい世界であるということを改めて感じました。
一方、せっかく売れているのに自らの過ちで謹慎処分にならざるを得なくなってしまった今回の闇営業問題については、契約書がないからこその「コンプライアンス」の管理や強化の難しさを露呈しているということだと思われますが、2019年6月25日放送の「ビビット」に出演した吉本興業所属の千原ジュニアさんは「今後闇営業は減る」と断言していました。
ジュニアは「(闇営業は)もう減ると思います、吉本興業としては」と断言。騒動を受け、「各芸人呼び出されて、コンプライアンス的なことを話されて、やっていますし、吉本に関してはやってます」とコンプライアンス研修の強化を図っていることを明かし、「今、これで行くやつ、凄いです、逆に。行かんでも売れるんちゃうか、それ決断できるやつ」と苦笑した。(引用:スポニチアネックス)
千原ジュニアさんがいうように、今後本当に同じようなトラブルがなくなり、悲しい思いをする人が減ることを願いたいですね!
最後までお読みいただきありがとうございました^^