世界中で大騒ぎになっている新型肺炎コロナウィルスが日に日に感染者数が倍増していて怖いと感じる人も多いと思います。
日本には毎年冬になるとインフルエンザが流行し、死者も出ますよね。
そこで、新型肺炎コロナウィルスとインフルエンザはどちらが危険性が高く怖いのか?
感染力や致死率のデータをもとに比較しました。
新型肺炎コロナとインフルエンザはどっちが怖くて危険?特徴まとめ
新型コロナウィルスとインフルエンザはどちらが怖いのか?
危険性について比較しました。
新型肺炎コロナウィルスとは?特徴や傾向を簡単まとめ
一般的に新型肺炎コロナウィルスと呼ばれていますが、正しくは「新型コロナウィルスによって引き起こされる肺炎」といえます。
要は今までになかった新しいコロナウィルスが見つかったということ。
新しいウィルスのためまだ不確実なことが多いのが現状です。
2019年12月中旬頃から中国・武漢市で広がり出し、アジアだけでなく欧米・ヨーロッパ各国にまで広がっています。
なお、2002年に大流行したSARS(サーズ)や2012年に韓国を中心に広がったMERS(メーズ)も同じコロナウィルスの一種でした。
今回中国武漢市で2019年12月にウィルスが発見された時にSARSのコロナウィルスに似ていたことから「新型コロナウィルス」と言われるようになったそうです。
▼新型肺炎コロナウィルスの特徴(今の時点で)▼
・2002年に大流行したSARS(サーズ)や2012年に韓国を中心に広がったMERS(メーズ)も同じコロナウィルスの一種
・濃厚接触から感染することは確実
・空気感染のような広く空間一体で感染するものではないと考えられている
・重傷者は高齢者や持病を持った人が多い
感染は濃厚接触であることは確実で、近接した距離に一定時間いた方についてはリスクが高いわけですが、空気感染のような広い空間全体に広がるものではなさそうです。
飛まつ感染。距離として1mから2mの間隔でインフルエンザのようにうつるかということについては、まだ確定がされておりません。
また感染力。
(中略)
重症者については、高齢者であったり、基礎疾患、つまりもともと何か持病のある方がリスクが高いということも分かってきております。(引用:NHK解説委員会)
新型肺炎コロナウィルスの感染状況・リアルタイム分布図は▼コチラ
インフルエンザとは?特徴や傾向を簡単まとめ
一方インフルエンザは一般的に
・季節性インフルエンザ
・新型インフルエンザ
と言われ、季節性インフルエンザは毎年冬に流行。
なお、新型インフルエンザは何十年かに一度季節性インフルエンザとは違う毒性の強いウィルスが突発的にいつも以上に大流行します。
今回は毎年流行る季節性インフルエンザに焦点を当てて比較していきます。
季節性インフルエンザにはワクチン(特効薬)がある
季節性インフルエンザは毎年のことで、予防のためにワクチン接種をする方もいますよね。
(予防注射を受けたとしても、効かない場合もあるというのは知られた話ですが。)
インフルエンザウィルスは毎年少しずつ変異する性質を持っています。
その為、事前に作られたワクチンが完全にウィルスに適応できない場合もその年によって変わってきます。
だからこそウィルスが無くなることはなく、毎年流行するのですね。
インフルエンザウイルスは、A型、B型、C型の3種類が知られていますが、人の間で流行するのは主にA型とB型です。
A型は、特に遺伝子変異が起こりやすく、人に抗体ができても、少しずつ変異して、新たな感染源となって毎年流行を繰り返します。
(引用:インフルエンザの怖さ!東京大学医学教育国際協力研究センター・北村聖教授)
【比較】新型肺炎コロナとインフルエンザはどっちが怖くて危険?(感染力・致死率調査)
特徴をまとめたとこどで、新型肺炎コロナウィルスとインフルエンザ菌はどちらが危険性が高く怖いのか?
次項で比較してみました。
新型コロナVSインフルエンザ【感染力比較】
まずは「感染力=感染者(人)から人へのうつりやすさ」について「基本再生産数」をもとに比較してみます。
世界保健機関(WHO)が感染力を示す時に使っている指標のことで
・ウイルスなどがどれくらい多くの人に感染しうるか
・1人の感染者から平均で何人にうつっているか
を示す数値のこと。
新型肺炎コロナウィルスの基本再生産数は1.4〜5.5?
世界保健機関(WHO)によると新型肺炎コロナウィルスの基本再生産数は1.4〜2.5と暫定的に試算されています。
また香港の調査チームは3.3〜5.5と公表しており、当初の推定よりも感染力がやや増してるとみられているようです。
新型肺炎コロナウィルス は一人の感染者から平均約2〜5人に感染するということになります。
WHOは先週、暫定的に1.4〜2.5としたのに対し、香港や英国のチームは3以上と推定した。公表された数値は香港理工大などのチームの推定値が3.3〜5.5、英ランカスター大などのチームの推定値が3.6〜4。中国当局は1月26日「(当初の推定よりも)感染力がやや増してる」との見解を示している。(引用:福井新聞)
インフルエンザウィルスの基本再生産数は2〜3
一方インフルエンザの基本再生産数は2〜3と言われています。
インフルエンザウィルスは一人の感染者から平均約2〜3人に感染するということになります。
【感染力結果】新型肺炎コロナウィルスの方がインフルエンザウィルスと同等か感染力が高い
以上の数値比較により、新型肺炎コロナウィルスの方がインフルエンザウィルスよりも感染力は同等か高めであることがわかりました。
新型コロナVSインフルエンザ【致死率比較】
続いて新型肺炎コロナウィルスとインスフエンザウィルスの致死率(どれくらいの確率で死に至るか)についてデータをもとに比較していきます。
新型肺炎コロナウィルスの致死率は2.2%
2020年1月30日の午前中の時点で世界の新型肺炎コロナウィルスの感染状況はこちら。
・感染者数 6,165人(前日は4,690人)
・死者数 133人(前日は106人)
この数字をもとに致死率(感染者数のうち死に至った割合)を単純計算計算すると約2.2%となります。
現在のところ致死率は2~3%ですから、これは、SARS、エボラあるいはMERSに比べるとはるかに低いわけですが、はしか並みあるいは、過去に発生したスペインインフルエンザ型と同程度ではないかというのが現状のところになります。(引用:NHK解説委員会)
新型肺炎コロナウィルスによる死亡者の年齢中央値は75歳
1月23日時点での新型コロナウイルスによる死亡者の年齢の中央値は75歳と公表されています。
要は死亡した感染者の平均年齢が75歳で、高齢者が多いということ。
さらにこれらの死亡者の多くは高血圧や糖尿病、パーキンソン病などの健康問題を抱えていたこともわかっています。
ということは
・高齢で免疫力が下がっている人々
・元々なんらかの疾患を持っている人々
は新型肺炎コロナウィルスに感染した場合に健康な人に比べると致死率が上がると言えます。
インフルエンザウィルスの致死率は0.1%
英語版Wikipediaによると季節性インフルエンザの致死率は0.1%と記載があります。
なお新型インフルエンザ(2009年)のように毒性が強いインフルエンザの場合には5〜15%の致死率に至ることもありますが、下記表のように何十年かに一度大流行するもの。
(今回は毎年流行る季節性インフルエンザを対象に比較しています。)
【致死率結果】新型肺炎コロナウィルスの方がインフルエンザウィルスよりも致死率が高い
以上、致死率の数値比較により、今のところ新型肺炎コロナウィルスの方がインフルエンザウィルスよりも致死率が高いことがわかりました。
【結論】新型肺炎コロナウィルスの方がインフルエンザよりも怖くて危険
少なくとも上記の感染率・致死率の過去データをもとに考えれば季節性インフルエンザよりも新型肺炎コロナの方が季節性危険性が高いのは否めないようです。
一番の違いはワクチン・特効薬の有無
とはいえ一番大きな違いは新型肺炎コロナウィルスは有効なワクチン(特効薬)がまだないということでしょう。
上記の結果より、インフルエンザも感染者から他人にうつしてしまう可能性(感染力)は新型肺炎コロナとほぼ同等に近いわけです。
<1人の感染者からうつる平均人数>
新型肺炎コロナウィルス 1.4〜2.5人(3.5〜5.5人)
季節性インフルエンザ 2〜3人
ただ季節性インフルエンザウィルスには比較的有効なワクチンがあることで、感染してもワクチンの力をかりて自身の免疫力で回復することができます。
新型肺炎コロナウィルスの場合は効くワクチンが今の所ないため、免疫力が低い高齢者や持病を持っている方は新型コロナウィルスに対抗しきれずに死に至る確率が上がってしまうということになります。
実際、新型肺炎コロナウィルスに感染して回復した人も126名(2020年1月30日現在)います。
彼らは自らの免疫力のみで新型肺炎コロナウィルスに対抗できたということになります。
【予防】一人一人ができることは?
危険性があるとはいえ、何においてもまずは「感染しない」ように予防することしかできませんよね。
というのはインフルエンザと全く同じです。
・正しくマスクをする
・うがい手洗いをこまめにする
・人ごみに場にはなるべく行かない
・規則正しい生活&健康を心がけて免疫力を上げる(保つ)
・ストレスや疲れを溜めないようにコントロールする
・よく寝る
をめんどくさがらずに心がけたいものですね。